『モアレコスタッフがそれぞれ選ぶ2018年の10枚』


こちらではスタッフが個々に選んだ2018年の10枚をご紹介します!

共感してもらえたり、知ってもらえたら嬉しいです(^^)



2018年に人気だった作品を新旧問わないモアレコ独自の年間ランキングはこちら。

more records ALBUMS OF THE YEAR 2018


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橋本(tak)編


Rose Droll 『Your Dog』


2018年の年末に現れた米国サンフランシスコを拠点に活動するシンガーソングライターRose Drollのデビューアルバム。シンガーソングライターというよりもトラックメーカーといった方がピンとくるほど秀悦なトラックメイク。今作のようなジャンル跨ぎな良作なら、昔はチェーン店でズバ抜けて話題になったもんなんですが。。






Ellen Doty 『Come Fall』


今年一番聴いたんじゃないかの1位、2位を争うこの作品。歌とピアノとドラムの3音でこれほどまでに潤いと空気感を感じる作品もなかなか無いです。その声の質も尋常じゃない!潔いまでの引き算でここまで聴かせるのはその3種の質の高さ故。音間までをも「聴かせる」傑作です。






MR TWIN SISTER 『Salt』


前作Mr Twin Sisterが素晴らしかったMr Twin Sisterの待ちに待った新作。

前作までのシネマティックなシティポップ感を存分に発揮する曲や、ファンク、ジャズ、ディスコ、エレクトロをプラスしたハイブリッドな楽曲までカラフルに聴かせてくれる流石な一枚。お願いして付けてもらったモアレコだけのオリ特音源も必聴!






Jess Sah Bi & Peter One 

『Our Garden Needs Its Flowers』


リイシューレーベル<AWESOME TAPES FROM AFRICA>から再発されたレアグルーブ~フォーク・ロック名盤。伝統音楽とフォークソングが融合したレアグルーブの中でも少し味が違う作品ですが、そこが逆にすっと入ってくる聴きやすさにもなっている西アフリカで最も成功したフォークデュオの優しい作品。






Big Red Machine 『Big Red Machine』


2017年に燃え上がった個人的な「The National熱」を覚めさせない!とばかりにリリースされたこちら。The Nationaのアーロン・デスナーとBon Iverことジャスティン・ヴァーノンのコラボ作。「Sleep Well Beast」のバンドサウンドを抜いてBon Iverと再構築したかのような素敵な作品です。






Hailu Mergia 『Lala Belu』


70〜80年代にはエチオピアで人気となったファンク/ジャズ・グループThe Waliasを率いたキーボード/アコーディオンの演奏の新作。今年も旋風が止まらなかったUKジャズとはひと味違う、古き良きジャズ、ファンクなサウンドが逆に心地よい作品。

前出の【Jess Sah Bi & Peter One】もそうですが、<Awesome Tapes From Africa>のリリースにグッと来た1年でした。






Daniel Brandt 『Channels』


前作が素晴らしかったDaniel Brandtの早くも登場した2ndアルバム。クラシックとミニマルテクノを見事に融合させた前作から、さらにテクノ、現代音楽に寄ったサウンドが自然と入り込んでくる作品。といっても小難しい訳ではなくあくまでポップに聴かせるところが凄い。






Villagers 

『The Art of Pretending to Swim』


もう1曲目から、疾走するようなギターのアルペジオのメロディーに切ないヴォーカルにやられます!アイルランド・ダブリン出身のシンガー・ソングライター、コナー・J・オブライアンを中心としたバンドの4作目。Villagersは毎回ジャケットが良いですが今作も素敵!

何となく去年良かったCymbals『Light In Your Mind』に続く刹那系のイメージです。






Jazzanova 『Pool』


まさかの10年ぶりとなるJazzanovaの新作!ジェイミー・カラムやベン・ウェストビーチとちょっと派手目な参加アーティストを迎えた今作。前作よりソウル感も少しモダンに変化して個人的にはお気に入り。Jazzanovaは5名のプロデューサーからなるコレクティヴ、毎度音作りが良すぎて流石の一言。こういう録音されるとゾクゾクします。






Leon Vynehall 『Nothing Is Still』


ディープ〜サンプリング・ハウスの名手Leon Vynehallのデビューアルバム。これまでにディープハウスな楽曲をリリースして来た彼がこんなにもアート的で官能的な作品を出してくるとは一ミリたりとも思いませんでした。MVも含めてかなり聴いた一枚です。








穴原(yuco)編



David Allred 『The Transition』


Erased Tapesへ移り発表された「The Mirror of Time」が息を呑む美しさでアルバム楽しみにしてました。アーサー・ラッセルを思わせる独特の響きを持つヴォイスと最小限の楽器との親密な空気感、時に描かれる美しいコントラストに心の芯を震わされました。彼がペンギンカフェのために書いた楽曲をペンギンカフェのメンバーによる演奏で実現した楽曲がアルバムに華やかさを添えています。今年最も心酔したアルバムです。





Laura Veirs 『The Lookout』


4月の春風に乗ってやってきたローラ・ヴァイアースのニューアルバム。先行トラックがどれも良くてアルバム楽しみにしてました。心の闇(?)を洗い流すようなクリスタル・ヴォイスと軽やかなハーモニーが際立つエヴァーグリーンなフォークポップですが、近年才能豊富なオルタナ女子の作品群にも加えたい逸品です。 スフィアン・スティーブンスやジム・ジェームス、カール・ブラウも参加してます。





Kevin Krauter 『Toss Up』


インディーポップ・バンドHoopsのメンバー、ケヴィン・クラウターのソロデビューアルバム。大好きな彼の前2作のソロEPの雰囲気も残しつつ、AORやインディーソウルの要素を含んだ今の時流にも合ったベッドルーム・ポップ、本家HoopsやレーベルメイトBeach Fossils好きにも刺さるローファイで爽やかなバンド・サウンドを聴かせてくれます。70~80sジャパニーズ・ポップスからも影響を受けていて、山下達郎さんや大貫妙子さんが好きってところも勝手に親近感感じます。





Sandro Perri 『In Another Life』


2011年の大傑作2ndアルバム『Impossible Spaces』が素晴らしくて、同年予定していた来日を楽しみにしつつも震災で中止になり、2017年遂に初来日。夢叶いましたが、まあ6年も経てばその頃のままってわけにはいきませんね。そして今年7年振りに発表されたニューアルバムにハラハラドキドキしましたがこう来るとは。。。柔らかな絶品ソングライティングは相変わらずも、24分にも及ぶ「In Another Life」のミニマルアンビエントな音色に脳内を支配され何度もリピートしてました。ある意味この1曲だけでベスト入りです。






Roth Bart Baron『HEX』


先行トラックを聴いた時から何だかすごく突き抜けてる!って印象でした。それはまるで去年 The National が生み出した大傑作「Sleep Well Beast」のようなイメージ。繊細さと力強さを併せ持つ壮大なサウンドスケープとフォーキーな歌心はそのままに、ぐわっとファンを増やしたであろう楽曲のヴァラエティとソングライティングの豊かさ。モアレコ店内で撮影したロットのYouTubeチャンネル「三船と岡田」や3度目のインストアとなった今作のリリースイベントもとてもいい思い出です。






OLD DAYS TAILOR 『OLD DAYS TAILOR』


”笹倉慎介 with 森は生きている” 名義で2014年にリリースした7inchが名曲で同年のレコ発にも行きアルバムも期待してましたが、約4年の時を経て2018年のレコード・ストア・デイに OLD DAYS TAILOR としてリリースすることが分かった時はかなりテンション上がりました。笹倉さんの歌とバンドの一音一音が職人の手によって丁寧に紡がれた上質な織物のようでやさしい安堵感に包まれます。





Tom Misch 『Geography』


日本でも大きな話題となったロンドンの若き天才トム・ミッシュのデビュー作。ギタープレイ、ビートメイク、ソングライティング、ヴォイス、すべてがドツボで骨抜きなカッコよさ!20歳で、セルフプロデュースで、自主レーベルでリリース、、、ってのも現代っぽいが末恐ろしい存在です。最後にサマソニに行ったのが2006年でしたが、彼とSen Morimotoが観たくて直前まで行こうか悩みました。





Khruangbin 『Con Todo El Mundo』


アーティストがキュレーションする夜聴きミックスCD「Late Night Tales」の中でも大好きな Bonobo 編に収録されていて知ったクルアンビンの2ndアルバム。国も年代もジャンルも横断したダウンテンポな極上メロウネスは、真冬のリリースでしたが今年の夏の猛暑も汗ごと気持ちよくなれちゃう麻薬のような音楽です。





Steve Hauschildt 『Dissolvi』


エメラルズの元シンセサイザー奏者 スティーヴ・ハウシルトがKrankyからGhostlyに移籍してリリースした新作。緻密で煌びやかな電子音とミニマルなビートが脳内を隅々まで侵食していきます。来日して教会でライブやってくれたら最高だろうな。ベスト・アルバムアートワーク(OPNやU.S. GirlsやReal Estateのアートワークも手掛けたロバート・ビーティー作)&Julianna Barwickをヴォーカルに迎えた先行トラックは今年のベスト・トラック入りです。





Jess Williamson 『Cosmic Wink』


自主リリース作品が高く評価されていたオースティンのSSW ジェス・ウィリアムソンがMexican Summer からリリースしたデビューアルバム。より表現力を増したムーディーなヴォーカルとサイケでブルージーなフォーク・ロック・サウンド、軽やかさの中に漂う影のある哀愁がエロカッコイイ。

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