「ACID JAZZ」の始まりは、81年にDJのポール・マーフィーがロンドン・カムデンのクラブ”Electric Ballroom”で開催したイベント「Jazz Room」と言われています。
ここから「ACID JAZZ」=「ジャズに合わせて踊る」文化が誕生。
今、日本では"踊る事"が危険になってしまっていますが。。
その後「Jazz Room」はロンドン・ソーホーのクラブ"The Wag Club"へ移転し、ここからジャイルス・ピーターソン、バズ・フェ・ジャズらのDJたちが頭角を現します。
エディ・ピラーとジャイルス・ピーターソンの2人によって、87年に設立されたのが今回ご紹介するレーベル<ACID JAZZ RECORDS>
このレーベルからデビューした一番有名なアーティストといえば、皆さまご存知の【Jamiroquai】になると思います。最近ではSuchmosが影響を受けたと公言することで若い世代にも再評価されているかも。
92年にデビューシングル「When You Gonna Learn」をリリースするやロンドンのクラブシーンに絶大な影響を与えた彼ら。
翌年にはメジャーのソニーミュージックと異例の8枚のアルバム契約!という超ド級のサクセスストーリーは有名です。
今でこそ超ド級のメジャーアーティストですが、始まりはこのレーベルからでした。
Jamiroquai - When You Gonna Learn?
3rdアルバム『Travelling Without Moving』で世界的に爆発した彼らですが、個人的には1stアルバム『Emergency On Planet Earth』、2ndアルバム『The Return of the Space Cowboy』がおススメ!
そして、ブラン・ニュー・ヘヴィーズ、US3、コーデュロイ、ジェームス・テイラー・カルテットなどなど多くのアーティストを排出。
THE BRAND NEW HEAVIES - Never Stop
US3 - Cantaloop (Flip Fantasia)
その後、90年に<アシッド・ジャズ・レコーズ>を独立したジャイルス・ピーターソンが、新しく立ち上げた伝説的なダンス・ミュージック・レーベルが<トーキング・ラウド>
フォノグラム傘下に設立され、インコグニート、オマー、ガリアーノ、4 Hero、ロ二・サイズなどなど、こちらはよりダンスミュージックに寄った作品を多くリリース。
さらには、United Future Organizationなど日本のアーティストもリリースしていました。
INCOGNITO- ALWAYS THERE
4hero - Star Chasers
Loud Minority - United Future Organization
そして、個人的にも一押しがこちらの【Nuyorican Soul】
ニューヨークのブロンクス出身のルイ・ヴェガとブルックリン出身のケニー・ドープによるハウス・チーム、Maters At Workが中心となった一大プロジェクト。
そこに参加したのが、ロイ・エアーズ、ジョセリン・ブラウン、ジョージ・ベンソン、
サルソウル・オーケストラなどなど超豪華アーティストたち。
当時、参加アーテイストが豪華すぎてライブが不可能という話もありました。
ヒット曲の「Runaway」がどうしてもディスコ・コンピなどに収録されてしまいイメージがディスコチックになってしまいがちなんですが、
ハウスミュージックを軸にしながら、ジャズやラテン、サルサを生楽器の音をメインにして制作された今作。名盤と言われるのには理由があると実感させるクオリティの高さです!
是非チェックしてみてくださいね。
Nuyorican Soul - Runaway
Nuyorican Soul - It's Alright, I Feel It!
この時代の日本といえば「渋谷系」と言われる音楽が流行っていた時代。
アシッド・ジャズもその要素を多分に含んでいたため、その流行りに乗り日本でも認知されていました。元職場でもあるWAVEの渋谷店(まだ渋谷ロフトの上にあった時代)はアシッド・ジャズ部屋のようなコーナーもあり、買い漁った記憶があります。
ここ最近、【Leroy Hutson】のアンソロジーや再発や【Corduroy】の新作リリースなどなど、レーベル設立から30年の時を経て再び動きが活発化してきた<アシッド・ジャズ・レコーズ>
30年の時を経て一巡、そして今求められている音にハマってきているのかも知れませんね。
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